瀧本哲史著「僕は君たちに武器を配りたい」の要約と、瀧本さんが配ってくれた「40の武器」

読書・書評

今日は、2011年に出版された瀧本哲史著「僕は君たちに武器を配りたい」についてご紹介します。

瀧本さんは、2012年にはツイッターを活用したNHKのニュース番組「NEWS WEB 24」のネットナビゲーターを務めたり、 NewsPicksの「僕武器2020」というコーナーで「脱コモディティの人生戦略」を説いていた方です。

以前からこの本に興味があったのですが、先日書店で見つけたので実際に買ってみました。

なんとも物騒なタイトルですが内容は著者が「これからの社会を生き抜くためにどうすればいいのか」、若者に向けた熱いメッセージです。

瀧本さんが配ってくれるのは、この難しい時代を生き抜くために必要な社会の見方と考え方という40の武器

武器の内容について全部は紹介できませんが、武器の名前だけでもと思い40の武器(メッセージ)を一覧表示してみました。

その中で「どういう意味だろう?」と興味をもったら、ぜひ本書を手に取ってみてください。

これからの時代の働き方についての考え方を提示しているという点では、学生だけではなく、すでに社会に出て何年も経つ今の自分にとっても、今の子供たちの将来にとっても役に立つ内容です。

それではさっそく行ってみましょう。

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「僕は君たちに武器を配りたい」の著者、瀧本哲史さんについて

写真:Newspicksより引用

著者の瀧本哲史さんは、Amazonの著者紹介に詳細が書かれていますが、簡単にまとめると

東京大学法学部卒業。
元マッキンゼー経営コンサルタント。
エンジェル投資家。
京都大学産官学連携本部イノベーションマネジメントサイエンス研究部門客員准教授。
全国教室ディベート連盟事務局長
株式会社オトバンク取締役

と、要するにすごい経歴の持ち主です。

生年月日は非公表ですが、生まれは1971年か1972年です。

多数の著書があり、本著「僕は君たちに武器を配りたい」の他にも、

「君に友だちはいらない」(2013年11月)や「ミライの授業」(2016年)などを発行しています。

ただ、

残念なことに2019年8月に病気のため47歳という若さでお亡くなりになっています

書籍としては2016年の『ミライの授業』が最期の作品ということになります。

「僕は君たちに武器を配りたい」で配られる武器とは

この本はどんな本かというと、表紙にこう書かれています。

「本書は、これから社会に旅立つ、あるいは旅立ったばかりの若者が非情で残酷な日本社会を生き抜くための、「ゲリラ戦」のすすめである。」

最初にも書きましたが、瀧本さんが配ろうとしている「武器」とは、今の残酷な社会を生き抜くための「社会の見方や考え方」のことです。

「僕は君たちに武器を配りたい」の要約

かなり乱暴にまとめると、この本の内容は

日用品のようにコモディティ(代替可能)化するな。資本主義とは何かを見極め、スペシャリティを目指せ。

というものです。

本書は1章から9章に分かれています。

そしてそれぞれの章で、歴史や経験を踏まえて僕たちに「武器」を配ってくれます

第1章 勉強できてもコモディティ
第2章 「本物の資本主義」が日本にやってきた
第3章 学校では教えてくれない資本主義の現在
第4章 日本人で生き残る4つのタイプと、生き残れない2つのタイプ
第5章 企業の浮沈のカギを握る「マーケター」という働き方
第6章 イノベーター=起業家を目指せ
第7章 本当はクレイジーなリーダーたち
第8章 投資家として生きる本当の意味
第9章 ゲリラ戦のはじまり

全体的な内容をもう少し説明します。

現代の資本主義社会の中では、組織や製品の個性に大きな差がなくなりつつあります

そんな世の中では、たとえ高学歴でも、たとえ高いスキルがあったとしても、代替可能な日用品(コモディティ)のようになってしまいます。

これからの社会を生き抜くためには、コモディティ可せず、代替ができない唯一のスペシャリティ」を目指せ、というのが著者の主張です。

過去を振り返ると、経済は「略奪モデル」→「交易モデル」→「生産性革命」へと発展してきました。この資本主義の発展の段階は、歴史の知識としても興味深い部分です。

最近では「AIが浸透すれば人間の仕事がなくなる」と言われていますが、技術が向上し生産性があがれば、産業の構造が変わり、より人間の仕事は代替可能になっていきます。

たとえば、

TOEIC900点」ってスゴイことです。相当な努力が必要です。

でも、みんなが勉強して、そんな人がたくさん増えてきたら、それまで努力をしたにも関わらずその個性は埋もれ、目立たなくなります。

そして「英語がしゃべれる人」には価値がなくなり「英語でなにかできる人」の価値が高まります。

努力をしていても「これさえしていれば大丈夫」という考え方ではなく、資本主義の中における「価値とは何か」、そしてその価値の変化を読み取り、自分で考えて準備と努力をしよう、と著者は言っています。

そんな世の中を生き抜くためには、資本主義について理解し投資家的視点をもつことが大切。

投資家な的視点とは、より長期的な視点を持ち、信頼できる相手を見つけること

そして自分の頭で考えて読み解く力をもち、行動力をもって代替がきかない「スペシャリティ」になれ、と若者にエールを送っています。

「僕は君たちに武器を配りたい」で配られた40の武器

この本の表紙には、本書の解説の最後に書かれた「武器」がまとめられています。

一言一句同じではありませんが、どのような武器なのか記したいと思います。

1.勉強ブームの影には不安解消マーケティングがある。安易に勉強すれば大丈夫と思うな。

2.インターネットによって知識獲得コスト、教育コストが激減し、世界的な競争にさらされるなど急激な社会変化に注視せよ。

3.全産業でコモディティ化が進んでいる。賃金を下げないためにはコモディティになるな。

4.生き残るにはスペシャリティーになること。唯一の人になれ。

5.日本にやってきている「本物の資本主義」の姿を見極めよ。

6.一部の「頭のいい人」ではなく「より安くより良い商品を作る人間」が社会を進歩させるシステムが資本主義だ。

7.資本主義には3つのモデルチェンジ「略奪」「交換」「生産性革命」があった。

8.日本を支えてきた「擦り合わせ産業」はもはや通用しない。

9.「ものづくり」にはこだわるな。国に頼るな。

10.現役学生が起業するのは「高学歴ワーキングプア」への道。コモディティー企業を作るな。

11.専業主婦はハイリスク。「婚活」ブームに踊らされずに、女性もキャリアを目指せ。

12.金融業界など高給で知られる会社ほど変化が激しく、短命な商品の寿命がそのままビジネスの寿命になる。

13.現在人気の企業も40年後は消滅している可能性が大就職ランキングに騙されるな

14.日本の国内市場は先細り間違いなし。海外で働くことも考えよ。

15.大量のコマーシャルを打っている会社、「今流行っている」商品・サービスを売る会社には気をつけよ。

16.生産性の低い40代、50代社員が幸せそうにしている会社には入るな

17.企業を見極めるポイントは「お客さんを大切にしているか」。顧客を大事にする会社は従業員も大切にする。

18.資本主義の世界で稼ぐことができるのは6タイプ

興味深かったのでこの部分は後で解説します。

19.しかしそのうち「トレーダー」と「エキスパート」は価値を失いつつある。

20.マーケターとは、新しくない要素の組み合わせで差異を作り出せる人のこと。これからのビジネスは差異が左右する。

21.企業や商品で差をつけることは難しい。差つけるには、ターゲットとなった顧客が共感できるストーリーを作ること

22.自分自身も「商品」。売る「場所」を変えることで全く結果が違ってくる。

23.「自分の頭で物事を考えない人」はカモにされる。

24.自分の働く業界について、ヒト・モノ・カネの流れを徹底的に研究しろ。

25.イノベーションのチャンスは「今しょぼい業界」にある。

26.「TTP(徹底的にパクる)」と「逆の発想」がイノベーションを生む。

27.「駄馬」を使いこなすのが本当のマネジメント。

28.クレイジーな人はコンプレックスを原動力とせよ。

29.クレイジーでない人はリーダーのサポート役になれ。

30.ローリスクより、リスクが取れる範囲のハイリスク・ハイリターンの選択肢をたくさん選べ。

31.サラリーマンとは、知らないうちにリスクを他人に丸投げするハイリスクな生き方。リスクは自分自身でコントロールせよ。

32.投資は、長期的な視点で富を生み出し続けるか、人が信頼できるかの2点で判断する。

33.日経新聞を読んでもけっして鵜呑みにするな。

34.機関投資家は個人投資家をカモにしている。株式投資は「損して学ぶ」つもりで挑め。

35.トレンドとサイクルを見極めることができればリターンが得られる。

36.人を今の評価で判断しない。

37.投資家として働くことで、世の中の見方が一変する。

38.公開されている情報からでも、普通の人がやらない「一手間」をかけることで、大きな果実を手に入れられる。

39.大学では「奴隷の勉強」に時間をかけず、自由人になるための「リベラルアーツ」(教養)を学べ

40.本当の資本主義の時代に、「ほんとうに人間らしい関係」を探っていこう。

資本主義で稼ぐのは6タイプ。そのうち今後生き残れるのは4タイプ

第4章では、日本人が生き残るためのポイントを解説しています。

資本主義で稼いでいるのは次の6タイプなんだそうです。

①トレーダー
②エキスパート
③マーケター
④イノベーター
⑤リーダー
⑥インベスター

本書ではそれぞれのタイプを「漁師」にたとえて説明しています。

漁師にも稼げる漁師と稼げない漁師がいます。稼げないのは「ただ人から指示させれて働くだけの漁師」です。

一方、現在稼げる漁師として次の6つのタイプを紹介しています。

①トレーダー

トレーダーとは、とれた魚を他の場所に運んで売れる漁師です。
とれた魚を、魚が取れない山上まで運んでいって、畑でとれた野菜と交換したり売ったりすることができる漁師です。

②エキスパート

エキスパートとは、たくさんの魚をとるスキルを持った漁師です。
1人でたくさんの魚を取り付ける思っている漁師。他の人が1時間で10匹の魚しか取れないところ彼は1人で20匹を取ることができます。

③マーケター

マーケターとは、高く売れる魚を作り出すことができた漁師です。
これは他の業者がとても売れないだろうからと捨ててしまってるような魚を、「この方法で調理すれば非常に美味しく食べることができる」という提案をする。つまり「付加価値」をつけて調理法と言うストーリーとともに売ることができる漁師です。

④イノベーター

イノベーターとは、魚を捕る新たな仕組みを作り出す漁師です。
これは他の漁師がすべて「一本釣り」で釣っているところを、漁船を使って定置網を設置し少ない労力で多くの魚を得る、または釣竿にリールをつけてより遠くまで飛ばしたり、生きてるエサを使う代わりに「ルアー(疑似餌)」を使うことでコストをかけずに魚を取るようにする、発明家のような漁師です。

⑤リーダー

リーダーとは、多くの漁師を配下に持つ、漁師集団のリーダー漁師です。
彼には人望が良いリーダーシップに優れ、他の船の下には多くの方若手の漁師が集まり彼の指示に従ってチームワークで量を行う。それぞれの持ち場に誰をつけるのか的確に指示を飛ばし、多くの漁師に安定した漁獲高を確保できるようにすることができるタイプの漁師です。

⑥インベスター

インベスターとは、投資家的な漁師のことです。
この漁師は、自分自身が漁を行うのではなく、しかし漁についての知識は深く、今の市場ではどんな魚が売れるのか、どのルートを使えば新鮮な魚を得ることができるのか、というビジネスのあらゆる側面について熟知している漁師です。

このうち、①トレーダーと②エキスパートとはコモディティ化しつつあり今後は生き残れないだろうと著者は言います。

トレーダーとは、単にものをいいから左に移動させることで利益が出てきた人のこと。会社から与えられた商品を、額に汗をかいて販売している日本の多くの営業マンがここに分類されます。

インターネットの普及により情報の検索が早くなり、メーカーが提供する同一ジャンルの商品が一覧で表示され、価格からスペックまで比較検討できるようになると、消費者はその中から最も安いものを買えばいいだけで、商品を交換するだけのトレーダーを必要としません

またエキスパートは専門家のことを指しますが、1つのジャンルに特化して専門知識を積み重ねてきた人は、これまではあらゆるジャンルで尊敬の対象でした。

しかしこれからは生き残りが難しい人になります。

その理由は、10年間の産業のスピードの変化がこれまでと比べものにならないほど早まっていることです。

産業構造の変化があまりにも激しいため、せっかく積み重ねてきたスキルや知識自体があっという間に過去のものとなり、必要性がなくなってしまうというのです。

その他のタイプの漁師は、それぞれ付加価値やリーダーシップを発揮し、情報を分析して投資することで、生き残れる可能性があります

時間のない方にオススメの解説動画

僕が大好きなアバタローさんのチャンネルで、この本の一部を解説をしています。
わかりやすいのでぜひこちらもご覧ください。

僕は君たちに武器を配りたい|瀧本 哲史【前編】

【15分解説】僕は君たちに武器を配りたい|瀧本 哲史【前編】~就活生・新社会人にガチでおすすめしたい神本~

僕は君たちに武器を配りたい|瀧本 哲史【後編】

【25分解説】僕は君たちに武器を配りたい|瀧本 哲史【後編】~2012年ビジネス書大賞~

まとめと感想

今日は、47歳の若さで亡くなったエリート著者、瀧本哲史さんが記した本「僕は君たちに武器を配りたい」についてご紹介しました。

僕自身、人よりも金持ちになりたいとか「人と比較した人生」に興味はありません。
ただ無事に生き抜きたいだけ。

1人の社会人として今の自分の生活を維持し、家族を守ることは重要なテーマです。

また、子供をもつ親として、将来、子供が無事に世の中を生き抜いてほしい、という思いもあります。

この本で学んだことを、自分なりに理解してさらに子どもにも伝えたいと思いました。
もしこの本に興味をもたれましたら、ぜひ一度手に取ってみてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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