テニスやバスケットボール、サッカーなどジュニアスポーツをしているお子様を持つ親御さんにとって、身長という体格差がそもスポーツの結果に大きく影響を与えると感じたことはないでしょうか?お子様自信もそう感じているかもしれません。
体格が悪いより良い方が、身長が低いより高い方が、スポーツにおいて有利になる場面はいくつもあります。特に小学校の高学年から徐々に体格の差が表れ始め、中学生、高校生になるとその差は一気に大きくなります。
そうなると、今まで勝てていた試合で勝てなくなったり、お子様本人のモチベーションにも影響を与えます。
ジュニアスポーツをやっていなくても、親御さんにとって成長期のお子様の身長や体格は気になるところかもしれません。
身長は遺伝が大きく影響すると言われています。「親の遺伝」と言われてしまうとそれまでと思うかもしれませんが、もし努力によってお子様の身長が伸びるとしたらどうでしょうか?
チャンスがあるなら努力をしてみる価値はあると思いませんか?
親の遺伝による影響は8割説
マサチューセッツ工科大学とハーバード大学の共同研究チームは、身長がどれだけ遺伝の影響を受けるかという研究を行いました。
オーストラリアや北米、ヨーロッパなどの25万人の身長と遺伝の関係を分析した結果「身長の8割が遺伝で決まる」と発表しています。
このサンプルには日本人は含まれていないようなので、日本人にも同じ傾向があるのかどうかは明確ではありませんが、まったく当てはまらないこともないと思います。
ちなみに、子供の予想身長は、以下の計算式で求められます。
男子= (両親の身長の合計+13)/ 2+2
女子= (両親の身長の合計-13)/ 2+2
身長の予測計算ができる便利なサイトもあります。
上記の計算式によるものなので、自分でも計算できるのですが、お手軽なので興味がある方はお試しください。
2割の環境因子とは何か
8割が遺伝とすると残りの2割は「環境因子」とされています。
環境因子とは、運動、睡眠、栄養、それからストレスなど、遺伝ではない外的要因のことです。
ここで解釈を間違えてはいけないのは、身長の伸び幅の2割が環境によるという意味ではないことです。
身長は基本的には遺伝子で決まりますが環境因子が影響して身長を伸ばす可能性が2割はある、ということです。
たとえ両親の身長がそんなに高くなくても、環境因子に注意することで子供をスポーツに恵まれた体格になることができるかもしれません。
身長はいつ伸びる?身長が伸びる仕組み
身長はいつ伸びる思いますか?
答えは『夜』です。
ウィスコンシン大学が子羊の足で行った調査結果では、骨の成長の90%は子羊が夜眠っている、もしくは横になっているときに起こっていることがわかったそうです。
また、身長が伸びるには成長ホルモンの作用が大きく影響し、他にも骨の成長・成熟には甲状腺ホルモンや性ホルモンが関わっているといいます。
身長が伸びる仕組みについては東京女子医科大学のサイトが参考になりました。
下垂体から分泌される成長ホルモン(GH)は、子供から大人に成長していくために大切なホルモンの一つです。
東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科HPより
(中略)
GHの分泌量は1日のうちでも変動し、夜間深い眠りにつく時に最も盛んに分泌ます。GHの分泌を促すためには充分な睡眠をとるとともに、適度な運動と偏りのない食事を心がけましょう。
骨は夜成長するという意味で「寝る子は育つ」は本当だと言えそうです。
子供の睡眠時間を管理し、成長ホルモンの分泌を促す(可能性を上げる)ことができたら、身長が伸びるチャンスが増えるといえるのではないのでしょうか。
何時間寝るのがいいのか?睡眠時間については諸説あり科学的根拠はなさそう
年齢ごとに適切な睡眠時間はあるのだろうかと思い色々と調べてみたのですが、「子どものころは10時間i以上の睡眠が必要だ」とするサイトがある一方で、「睡眠は質が問題で時間ではない」と言う説明があるなど諸説あり、
身長が伸びる仕組みのように「成長ホルモンが骨に働きかけて身長を伸ばす」といった共通の見解は見つけられませんでした。
結局、現時点では、何歳なら何時間が適切な睡眠時間であるといった、時間と成長に関する科学的根拠はなさそうです。
しかし、十分な睡眠と適切な栄養が成長促すということはわかっているので8時間以上の平均的な睡眠は必要になると思われます。
子供の身長伸ばすために親としてやっておきたいこと
親として子供の身長伸ばすことを伸ばすためにできる事は、運動、睡眠、栄養をしっかり管理してあげることだと言えます。
ジュニアスポーツをやっている段階で、運動面はクリアしていると思います。
あとは『睡眠』と『栄養』の管理です。
①成長ホルモンを分泌させる「質の良い睡眠」をとる
眠っている間に成長ホルモンを分泌させるためには「質の良い睡眠」をとることが大切です。
質の良いとは何か?というと
ポイントは「時間の規則正しさ」と「明るさ」です。
睡眠については過去の記事があるので参考にしてみてください
成長ホルモンの分泌を最大限にするには、毎日決まった睡眠のリズムを維持することが大切とのことです。
ジュニアスポーツは本格的になればなるほど毎日夜遅くまで練習していて、晩御飯を食べるのも、眠りにつく時間も遅い場合がありますが、それほど心配はいりません。
睡眠に関して大事なのは「何時までに寝る」ということよりも、「いつも決まった時間に寝て起きる」というリズムをキープすることの方が重要なんだそうです。
参考にしたのは、同志社大学大学院生命医科学研究科教授で医学博士の米井喜一先生にお話を聞いたというこの記事です。
また、部屋の明るさも大切な要素になります。
真っ暗が良いということではないのですが「白色」よりは「暖色」が良いとされています。
脳を刺激しないようリラックスできる空間を演出するようにしましょう。
規則性と明るさを意識してお子様の睡眠の「量」と「深さ」を確保できるようにしてあげましょう。
②成長ホルモンを作る栄養素を取り入れる
食事ではタンパク質を摂取することが重要になります。
なぜなら成長ホルモンはタンパク質で構成されているからです。
そして、成長ホルモンが作られる栄養素を取り入れることが重要です。
そのためのキーワードが 「PFCバランス」。
PFCバランスのPFCとは、タンパク質(protein)、脂質(fat)、炭水化物(carbohydrate)という3栄養素のことで、それぞれから摂取するエネルギーバランスのことです。
バランスの取れた栄養を摂取することが大切で、どれか一つの栄養素だけを摂りすぎたり、逆に一つの栄養素だけを摂取しないことになると、成長に必要な栄養素が不足することになります。
コナミスポーツのサイトでPFCについて詳しく説明が書かれているので興味ある方は参照してみてください。
また、最終手段としてサプリメントで補助的に栄養分をとるという方法もあります。
「セノビスタ」というサプリ(なかなかストレートなネーミングです)がありますが、サプリメントの主要成分は、アルギニン、カルシウム、マグネシウムなどで、医薬品ではないので人体への影響はありませんが、逆に医学的根拠もあるとは言えないので、サプリメントはあくまでも栄養補助、「おまじない」程度に思っておくほうがよいでしょう。
まとめ
ジュニアスポーツをしているお子様にとって、遺伝以外に身長を伸ばすポイントがあるなら気にあるところですが、その可能性があるのは運動以外においては「質の良い睡眠」と「栄養」です。
骨や筋肉を作る成長ホルモンは睡眠時に分泌されるため、睡眠は「量」と「深さ」を意識しましょう。
そして、「成長ホルモン」を作るためにも、栄養面では「PFCバランス」を意識することが大切と言えます。
ジュニアスポーツをしているお子様がより活躍できるように、親としてできる限りのサポートをしてあげたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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